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筋肉・神経・痛みの基礎

50代から筋肉が落ちやすい理由|運動不足・たんぱく質不足との関係

50代以降に筋肉が落ちやすくなる理由を、加齢・活動量・食事量・たんぱく質の観点からやさしく解説します。無理なく始められる見直し方も紹介します。

公開日:2026年6月18日

「最近、疲れやすくなった」「階段がつらい」「立ち座りがしんどい」——50代を過ぎたころから、こうした変化を感じる方は少なくありません。その背景の一つに、筋肉の量や働きの変化があります。

ただ、筋肉が落ちやすくなるのは「年齢のせい」だけではありません。体を使う量や食事の内容も関わっています。この記事では、50代以降に筋肉が落ちやすくなる理由を、加齢・活動量・食事の視点からやさしく整理します。あわせて、無理なく始められる見直し方もご紹介します。なお、ここで紹介する内容は健康な一般成人を想定した目安であり、個人差があります。

50代から筋肉が落ちやすいのはなぜ?

筋肉が落ちやすくなる背景には、おもに3つの要素が重なっています。

  • 加齢:年齢とともに、筋肉量や筋力は変化しやすくなります。
  • 使う量の低下:体を動かす機会が減ると、筋肉は落ちやすくなります。
  • 食事量・たんぱく質の不足:食が細くなり、筋肉の材料が不足しがちになります。

どれか一つだけが原因というより、これらが少しずつ重なって進みやすいのが特徴です。逆に言えば、見直せるところから手をつけられる、ということでもあります。

筋肉量と筋力は、年齢とともに変化しやすい

筋肉量は、加齢とともにゆるやかに減りやすいとされています。健康長寿ネットによると、20歳ころの筋肉量と比べて、70歳ころには男女ともに3割ほど少なくなるとされています(あくまで目安で、個人差があります)。これは筋肉の繊維が減ったり、細くなったりすることが関わると考えられています。

こうした筋肉量・筋力・身体機能の低下が進んだ状態は「サルコペニア」と呼ばれます。また、心身の活力が低下した状態は「フレイル」と呼ばれ、いずれも栄養や運動との関わりが指摘されています。こうした言葉を知っておくことは、体の変化を「年だから」で片づけず、見直すきっかけになります。

使う量が減ると、筋肉はさらに落ちやすい

加齢に加えて見落とされがちなのが、体を使う量(活動量)の低下です。仕事や外出の機会が減ったり、体調をくずして動かない時期が続いたりすると、筋肉は落ちやすくなります。

そして、筋肉が落ちると動くのがおっくうになり、さらに動かなくなる——という流れにつながりやすい点にも注意が必要です。年齢だけが理由ではなく、「使わないこと」が重なって進みやすいのです。だからこそ、日常の中で体を動かす機会を少し増やすことが、見直しの第一歩になります。

食事量とたんぱく質不足も関係する

年齢を重ねると食が細くなり、栄養が不足しがちになることがあります。とくに、筋肉の材料となるたんぱく質が足りないと、筋肉を保ちにくくなると考えられています。

たんぱく質の一日の目安は、食事摂取基準では年代・性別ごとに示されています。50〜64歳ではおおよそ男性65g・女性50g、65〜74歳では男性60g・女性50gが目安とされています(健康な一般成人の目安で、個人差があります)。体重あたりで考える方法もありますが、まずは1日3食の中で、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などを少しずつ取り入れることから始めると無理がありません。

一日の必要量や具体的な食事例は、別記事でくわしく解説しています。あわせてご覧ください。

たんぱく質は一日何グラム必要?30〜60代の目安と食事例

「筋トレしなきゃ」より、まずは日常の動きを増やす

「筋肉のために、きつい筋トレをしなければ」と気負う必要はありません。まずは、歩く・立つ・軽く体を動かすといった、毎日の動きを少し増やすことから始めましょう。

体を動かす量に応じて、必要な栄養の考え方も変わります。運動と食事は切り分けず、組み合わせて考えると、動けるからだづくりを支えやすくなります。健康長寿ネットでも、適切な運動を続けることで、年齢を重ねても筋力の維持や回復を目指せるとされています。無理のない範囲で、続けられることから始めましょう。

一人だと続けにくいと感じる方は、専門家のいる場(からだフィットなど)を活用するのも一つの方法です。

こんなときは無理せず相談を

体を動かすことは大切ですが、無理は禁物です。次のようなときは、自己判断をせず、医療機関や専門家にご相談ください。

  • 痛みやしびれが強い、長く続く、急に悪化した
  • 動いたときに強い不調を感じる
  • 急に筋力が落ちた、急に体重が減った、食事量が大きく減った
  • 持病がある(とくに腎臓病などで食事制限を受けている場合、たんぱく質を自己判断で増やさない)

痛みが気になるときは、相談できる場所の一つとして、からだ鍼灸整骨院などにご相談いただくのもよいでしょう。気になる症状があるときは、まず専門家に相談することが安心につながります。

まとめ

50代以降に筋肉が落ちやすくなるのは、年齢だけが原因ではありません。使う量が減ること、食事量やたんぱく質が不足することも関わっています。

  • 体を動かす機会を、少しずつ増やす
  • 1日3食で、たんぱく質を意識する(一日の目安はこちら
  • 痛みや強い不調があるときは、無理せず相談する

いきなり頑張る必要はありません。無理のない範囲で、今日からできることから始めてみましょう。続きや新しい記事は、LINEでお届けします。自分の状態が気になる方は、たんぱく質セルフチェックもご活用ください。

参考にした情報

  • 健康長寿ネット「運動機能の老化」(公益財団法人 長寿科学振興財団)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「サルコペニア」
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「高齢者の低栄養予防」
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

※この記事は、一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療を行うものではありません。効果や感じ方には個人差があります。持病がある方、特に腎臓病などで食事制限を受けている方は、自己判断せず医師にご相談ください。気になる症状があるときも、医療機関や専門家にご相談ください。